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なぜ宝くじに当選した人は破産してしまうのか

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夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。

良く聞く話で、慎ましく暮らしていた人が夢を買うドリームジャンボ宝くじで当選して大金を手にした場合、その多くがその後経済的に破綻し、破産してしまうというものがあります。3億円もあれば、それを運用しながら慎ましく暮らしていけば良いようなものですが、なぜそれができないのでしょうか。

宝くじが当たった人が、破滅に向かう理由

まず最初に考えなければいけない可能性としては、この話が根も葉もないということです(笑)。単に、当選しなかった大多数の人の嫉妬が願望となり、「当選したら却って不幸になるんだよ」という神話を創り出し、安心しているに過ぎないのではないかと。実際に破産した当選者を知っているわけでもありませんし。

しかし、そういう人が多いからこそ、みずほ(旧第一勧業)銀行は『【その日】から読む本 突然の幸福に戸惑わないために』という冊子を発行しているのでしょう。

ですから、ここではいったん、実際にこういうことが起こる傾向にあるという前提で進めましょう。そういう記事には解説として「持ち慣れないお金を持って我を忘れた」とか「悪い人に狙われるようになった」などの理由が書かれていますが、私は本当の理由は恒常性(ホメオスタシス)にあると思います。

恒常性とは

Wikipediaによれば、恒常性とは

生物および鉱物において、その内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向のことである。

とあります。つまり、体温が下がれば上げようとし、上がれば下げようとし、体内に異物が入ったと認識すればそれを排出しようとする。そうやって、生物は「良い状態」を保とうとするわけです。生物にとって、変化は死の可能性を含むので、できるだけ元に戻すことが、安全である可能性は高いということでしょう。

私はこれが、脳にも機能として備わっていると理解しています。この辺りは専門ではないので、違ったらごめんなさい。いつもと違う空の色、いつもと違う臭い、聞いたことのない音、会ったことのない人、行ったことの無い場所などなど、新しいことは全て不安に感じる要素です。基本的に、人は変化を好まないんです。

昨日までは空が青い世界で、とりあえず無事に生きてきたわけですから、ひとまずそれは悪い状態ではないと考えられる。空の色が金色になったら、良くわかりませんけどそれが原因で死ぬかもしれないですよね。変化には、死の可能性が常につきまとうわけです。

人は成功にすら恐怖する

変化に対して不安にもしくは恐怖を感じるのは、それが悪いことだからではありません。そこまで判断する前に、本能的に怖いわけです。空の色が金色になるのは良いことなのかもしれませんが、とりあえず昨日までと違うので怖いわけです。青い空に戻せるのなら、本能的にすぐに元に戻したいと思うはずです。

昨日まで貧乏だった人が今日、急にお金持ちになったらそれは、「本能的に怖い」ことなんです。お金のことを考えなくて良いとか、会社に行かなくて良いとか、何でも好きなものを食べられるというのは、慣れるまではとても不安に感じるものなのです。お金を燃やしてでも、元に戻りたいという衝動があるのです。

だから、そんな生活がしばらく続いた挙句に誰かに騙されてお金を失ったら、どこかほっとするのです。できれば変化をせず、いままでと同じように生きていくのが楽ですし、安心なんですね。大金を手にしたり、成功をすることにすら恐怖を感じるのは、この恒常性が脳にも本能として備わっているからです。

本能的な恐怖に打ち勝つためには

本能は、言い換えると生物としての人間は、変化を好みません。例えそれが「良い変化」であっても、変化することには恐怖を感じます。それが良いとか悪いという話ではなく、そういうものだということです。それを前提に、成功や幸せになることを考えていった方が良いのではないですか、という話です。

生物としての本能に打ち勝つためには、人間としての武器である意志と習慣の力しかありません。成功したいとか、お金持ちになりたいとか、幸せになりたいと決めて、そのために必要な行動を習慣化していくしかない。何もしなければ、本能と重力に引っ張られて何も変わりません。変わらないことが、快適だからです。

他人を成功させることはできない

変わりたいという意志を持っていない人を、外部から変えることはできません。変わりたいという明確な意志を持っていないということは、変わりたくないという強い本能だけを持っているということだからです。価値観を押し付けても、意志を持たないとその人の習慣や行動は変わりません。

もっと言うと、「良い」とか「成功」という言葉の定義は人によって異なるということもあります。私は「自由と好奇心」という価値観を重視していますが、どんなに「自由と好奇心って良いよね!」と声高に主張しても、「安定と安心」が価値観の人もいますから、全く響かないんですよね。

従って他の人を成功させたり、幸せにすることは残念ながらできないということになります。しかし、「自分にとって幸せとは、こういうこと」というビジョンを持ち、それを実現したいという意志を固めた人を全力で助力することはできます。それが私の、一生をかけた仕事かなと思います。それでは、また。

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