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「資金はクラウドファンディングで集めます」という起業家がダメな理由

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夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。

私が「お金の専門家」という看板を掲げているからか、起業の相談で「自己資金はないが、クラウドファンディングでお金を集められないか」という相談内容が多いです。更に聞いていくと、「銀行は自己資金がないと貸してくれないらしいので・・・」となります。このスタンスって、どうなんでしょう。

もはや「銀行」は起業家に対して厳しくはない

もちろん、いきなり都銀に行って「起業をするからお金を貸して下さい」と言えば、「お引き取り下さい」となりますよ。ここで言う「銀行」とは、日本政策金融公庫と信用保証協会の制度を使う創業融資を指しています。彼らは、基本的には制度の利用者を増やして実績をあげたい、お金を貸したくて仕方ないわけです。

今の環境であれば、しっかりした人が、それなりに技術なり人脈なりがあって起業をするのであれば、自己資金と同額もしくは6割くらいまでの運転資金は無担保・無保証で貸してくれます。かく言う私自身も、「ものは試し」と日本政策金融公庫で300万円借入をしてみましたが、大した審査もなく、すんなり通りました。

言ってしまえば、「銀行」からの借入は起業家にとって資金調達としては最もハードルの低い、簡単な手段です。そこでつまづいているということは、何か自分(達)に問題があると考えないといけません。「銀行は何もわかっていないから何かイマドキな新しい手段を」という発想が、そもそも間違っているのです。

クラウドファンディングは、友達が1000人いるならお勧め

ただ、あまりにも多くの人が「クラウドファンディングで資金調達をしたい」と仰るので私も色々と調べてみましたし、いずれ自分でもやってみようとは思うのですが、結論として、よほど画期的なアイディアがあるのでない限り、纏まった資金を調達する手段としては、まだまだ育っていない(少なくとも国内では)と思います。

「出資型」・「融資型」だとその後の管理や手続きが面倒なこともあり、現実的な選択肢としては「寄付型」だと思いますが、これで100万円集めようと思ったら、リアルな友人が1000人くらいいる人でないと難しいのではないでしょうか。銀行が貸せないものを、赤の他人が寄付してくれるはずがないということです。

友人ならば、3千円や5千円、もしかしたら経済的な余裕があれば1万円くらいは何とか寄付してくれるかもしれません。しかし、銀行を説き伏せられないビジネスプランにお金を出してくれる「奇特な他人」はいないでしょう。10年後にどうなっているかはわかりませんが、現状ではまだまだそんな風にはなっていません。

自己資金を貯めるのも事業のうち

私だったら、起業のための自己資金を貯められない人に、お金は貸せません。厳しい言い方のようですが、金融機関も全く同じ考え方をします。自分のお金の管理すらできない人が、事業のお金を管理できるはずもないでしょう。自己資金を貯めるところから、既に事業はスタートしているのです。

増してやお金を借りられない人に、お金を寄付する他人がいるはずもないですよね。クラウドファンディングは新しい手段かもしれませんが、簡単な手段ではありません。もちろん補助的に、うまく使えば便利ではありますし、それなりの破壊力もありますが、決して資金計画の柱として使うものではありません

なので、何らかの事情でどうしても自己資金がないのであれば、しばらく時間をかけて貯めるか、親に泣きつくなりしてまずは「自己資金」を用意しましょう。リスクを取って起業をして、失うべきはあくまで自分のお金です。他人のお金で起業をするという発想がおかしいということに、どうか気付いて下さい。

なぜ、自己資金がないのかが本質的な問題

そもそも、なぜ自己資金がないのでしょうか。本気で起業をしたいと長いあいだ考えてきたのであれば、お金を貯めていて当然ではないですか。何か他のことに使ってしまったのであれば、起業よりもその他のことを優先したということになります。起業をしたいという想いが、そんなものだということです。

いやいや自分はしばらく失業をしていたのだから、お金がなくても仕方ないでしょう?だったらまずはどこかに就職して下さい。就職もできない人が起業をしてもほぼ絶対にうまくいきません。就職して、お金を貯めるのも事業計画の一部だと考えて下さい。まずは低いハードルを飛んでから、次のステップにいきましょう。

ということで随分と厳しいことを言うようですが、これを一度書いておかざるを得ないほど、驚くほど甘い認識の「起業家」が世の中には多いのです。私は準備ができていない人を起業させてお金儲けをするつもりは微塵もありませんので、そういう方にはまず自己資金を貯めることをお勧めしています。それでは、また。

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