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「背中を押して欲しい起業家」の背中は押さない

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夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。

起業支援の仕事をというと、「起業を迷っている人の背中を押してあげるんでしょ」と良く言われます。確かに、「あなたなら大丈夫、是非やってみましょう!」と言って欲しいんだろうなと感じますし、そういう「起業支援」をビジネスにしている人も多く知っています。でも私は、背中は押しません。

起業は「ダメでもともと」ではない

相談されている内容が、「パラグライダーに乗ってみたい」とか「初めての海外旅行に挑戦したい」ということであれば、私も「あなたなら大丈夫、是非やってみましょう!」と言うことができます。初めて取り組むことに対する根拠のない恐れに対しては、誰かがそれを取り払うために背中を押してあげることは有効でしょう。

これらの「挑戦」は、よほど危険なやり方をしなければ、失敗しても失うモノは大してありません。失敗そのものが良い経験だったねと笑えるレベルです。しかし、起業はそうではありません。特に私が支援したい、家族を持ったサラリーマンという層は、大きなリスクを背負って起業に「挑戦」することになります。

そんな人の背中を、無責任に押すことは私にはできません。奈落の底に真っ逆さま、ということも十分にあり得るからです。誰でも起業をして確実に成功できる、とは私は考えていません。高い能力のある人が桁外れの努力をして、それでも失敗することがあるのが起業、だという風に理解しています。

クライアントを信じることの誤り

コーチングの技術としては、「クライアントに全幅の信頼を置く」という原則があります。人の可能性は無限大なので、コーチはただそれを信じて、引き出してあげれば良いと。これは、原則としては間違っていません。ただし、前提としては、「全ての責任はクライアント自身が取る」ということがあるでしょう。

そのことがクライアントに十分に理解されないまま、「あなたなら大丈夫」と言って背中を押すことは、こと起業の意思決定に関しては無責任です。信頼すべきは起業の成否ではなくて、「あなたなら責任を持って、自分自身で決めることができるはず。だからどちらに決めても大丈夫」というところではないでしょうか。

私の人生計画はそうではありませんが、一般的には起業支援ビジネスは、クライアントが起業をするという選択肢を選んだ方が収入が増えるというビジネスモデルになりがちなので、起業に誘導するインセンティブがあります。それが、世間から「起業支援は背中を押すのが仕事」と思われている原因だと思われます。

起業のリスクリターンを正しく伝える

では、私ができる「起業支援」とは何なのでしょうか。もちろん、人生計画で夢の明確化をすること、必要なお金の考え方を理解してもらうこと、行動計画の重要さを伝えることがまずあります。そういうノウハウを除けば何が残るかというと、起業のリスクとリターンを正しく伝えることだと考えています。

起業をしたことでの楽しさ、不安。成功した場合のアップサイドと、最悪の場合のダウンサイド。そういうものを、率直に伝えていくことかなと。その生きた実例として、温度感をリアルに伝えられることから、今の自分には価値がある。そう思って人生計画フォーラムという会員制度を作ったんですよね。

もちろん、私自身の判断基準では起業は良いものだと考えていますし、最悪の場合のリスクもせいぜい再就職でしょと腹を括っていますし、子供がいてもやってみたら良いのにな、とは思っていますよ。でもそれは、あくまで私の判断基準でしかないので、それを誰かに押し付けるのは、違うと思います。

起業をして成功する人は

「背中を押して欲しい」という人はきっと、自信がないから押して欲しいわけですよね。自分でリスクを抱え込む覚悟ができていない状態です。そこで背中を押したとしても、きっと失敗したときには多かれ少なかれ、背中を押した人のせいにすると思うんです。そんな状態で起業をしても、成功は難しいと思います。

何があっても自分で責任を取る。そして、仮に失敗したとしても、どうしても試してみたい想いがある。やらないでこのまま無難に生きる人生と、挑戦をして失敗した場合を比較しても、後者の方が良い人生だったと言えると確信している。そういう人こそが、起業をするべきだと思います。少なくとも、私はそうです。

だから、「これで成功できるでしょうか」と聞かれたら、突き放すようですが私は「悪くはないプランだと思いますが、成功するかどうかはわかりません。失敗しても良いとあなたが心の底から思えるのであれば、やるべきです」と応えます。コンサルやコーチが立ち入れるのは、本来そこまでだと思うんです。

仲間を集めて刺激を受けられる場を作り、情報を提供し、頭の中を整理することを助け、モチベーションを引き出す。そこまではできます。しかし、最後の「決断する」ことだけは、必ずご自身でやって頂かないといけない。これは、絶対に譲れないポリシーです。それでは、また。

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