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私が「中小企業診断士」を名乗らない理由

夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。

私の名刺には、「経営コンサルタント」とは書いてありますが「中小企業診断士」とは書いてありません(裏の保有資格にこっそり書いてある)。自己紹介の時にも、自ら中小企業診断士を名乗ることはまずありません。名乗ると、それだけで自分のブランド価値を毀損するからです。

資格自体は悪くない

中小企業診断士は、経営コンサルタントの品質を現すほぼ唯一の資格であり、れっきとした国家資格です。試験もそれなりに難関とされており、かといって司法試験・会計士・税理士・不動産鑑定士の四天王と比較すると取りやすく、企業内で取得するとそれなりに評価されるなど、バランスの良い資格です。

試験内容も良くできていて、まあペーパー偏重で国語が得意な人が有利という嫌いはあるものの、きちんと考える能力を持っていないと合格できませんし、何かの仕事を続けることで試験を免除されるという仕組みもありません。若手の診断士とネットワークを作る限りでは、有益な繋がりだなといつも思います。

ただ残念なことに、この資格を持っているからといって、経営コンサルタントとして食べていけるかというと、そこは「関係無い」と言ってしまっても過言ではないでしょう。もちろん診断士で活躍されているコンサルタントももちろん数多くいますが、一流と言われているコンサルタントに限って、この資格を持っていなかったりします。いわゆる「食える資格」ではないんですね、ある例外を除いて・・・。

「年金診断士」と公的機関

この資格を使って食べていく唯一の方法、それが公的機関と仲良くなり、補助金の申請やそれに伴う専門家派遣と言われる制度を使いまくることです。補助金などの件で公的機関に相談に行くと、「無料で専門家を派遣しますよ」と言われ、タダなら良いかとお願いしてみると中小企業診断士が派遣されてくる仕組みです。

国選弁護人もそうなのかもしれませんが、行政とべったり仲良くなり、「いつでも行きますから、声をかけて下さい!」なんて言っている診断士が、一流の経営コンサルタントであるはずがないことは、想像できるでしょう。中には、診断士の世界でも、「年金診断士」と呼ばれて若干蔑まれている人達も存在します。

つまり、大企業で最後は管理職をやっていて、最後の何年かは部長にまでなったけれども、定年退職を迎えて家庭内に居場所もなく、やることが無い人達。そういう人が資格を取って、診断士としてご活躍されている。例外はありますが、プライドは高いけれども、柔軟性や顧客目線に欠ける人が多い印象です。

中小企業診断士を名乗ると単価が落ちる

こういう「年金診断士」が、中小企業診断士のイメージを著しく下げています。公的機関から派遣されてくる、業界知識もないくせにやたら上から目線で、偉そうなおじさん。公的機関の仕事は単価が決まっていますが、民間の仕事は経験が無いので、3万円でも、2万円でもやりますよと価格破壊まで起こしている

まあ、現場でぶつかったとしても商品性も違えば付加価値の高さが全く違いますので勝負にはならないのですが、「中小企業診断士の安田です」と名乗った瞬間に「この人はせいぜい、月3〜5万円」という相場観のイメージを社長に持たれてしまう、そこまで資格のイメージが落ちています。

なので、不本意ながら私は、コンサルを取りにいくときには自分が中小企業診断士であることを最初に言いません。補助金や認定など、公的機関の仕事もできなくはありませんが、積極的には取り組んでいません。単価の低いイメージが自分に付くのを恐れているためです。経営コンサルは、単価が命なんですよ。

志高くコンサルをするために

若い診断士でも、「補助金専門」を謳うなどして公的機関関係の仕事を効率よく捌き、稼いでいる人はいます。今はアベノミクスで中小企業向けの補助金はじゃぶじゃぶですから、それで食っていけるんです。しかし私は、それは長くは続かないと思いますし、仮にそれで稼げても全く心に響かないと感じています。

補助金で企業は良くなりません。農業と同じで、補助金という麻薬を打っても本質的なところを変えないと、会社は良くならない。申請を通せば一時的に社長に喜んでは貰えますが、長期的な信頼関係を築くこともできません。 公的機関で働く人達の多くが、本当に企業を良くしようと思っているとはどうしても思えないのです。

わがままなのかもしれませんが私は、経営者の方々と長期的な信頼関係を築き、会社を良くする本質的なことだけに取り組んでいたいのです。今は経験として公的な仕事もやっていますが、将来的にはこれは全て切り離したいと思います。それができるように、実力をつけるということでもあります。それでは、また。

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